研究テーマ

メニーコアプロセッサによる科学技術計算

単純なプロセッサを多数集積することで処理能力を飛躍的に高めたメニーコアプロセッサが、スーパーコンピューターからスマートフォンまで、色々な所に使われつつあります。このプログラミングは、一人の熟練職人がやる難しい仕事を、100人の小学生に協力作業させるような、特別な難しさがあります。量子シミュレーションから題材をとり、その中の基本的処理を、効率的に行うアルゴリズムやプログラムを開発します。

  • 丸岡寛典さん(学部学生 → パーソナルキャリア(旧インテリジェンス)へ就職)
  • 長代新治さん(修士学生 → クロスアビリティへ就職)
分子の性質と反応の機械学習

実験や量子シミュレーションで得たデータから、プログラムに化学知識を学習させることを目指します。分子構造(グラフ)などの構造化データの機械学習は、数値表や画像より扱いが難しく、最先端の研究テーマです。また自然言語処理や光学認識で、論文からデータを抽出することも必要です。出来合いのプログラムで単にモデルに当てはめるのではなく、新しい分析方法の開発を目指します。学生の皆さんには、将来必要な学問を重点的に勉強してもらい、不足する分野の知識は教員が補佐し、研究を進めます。

  • 陸明浩さん(修士学生 → 富士通へ就職)
  • 金重光典さん(修士学生 在籍中)
新しい量子シミュレーション理論の開発

量子力学に基づき、物質の性質をコンピュータで予測する理論やアルゴリズムを開発します。物理や化学の理論を組み合わせ、新しい見方による量子系の解析法や、これまで扱えなかった系の解析手法を開発します。

  • 川松祐史さん(修士学生 → アイビスへ就職)
  • David Sulzerさん(ポスドク研究員 → 独Karlsruhe工科大学)